これから舞台【WILD】を見る方へ。これを知っておくと舞台の理解が10倍深まる!予備知識
4月28日に開幕し、東京公演も残すところ6日となりました中島裕翔さん初主演舞台「WILD」。
私もありがたいことに何度か観劇し、その退場の際、「むずかしかったー」「意味わからんかった~」という声をちらほらと耳にしました。
勝手ながら難しいで終わらせてしまってはもったいない!と思ったので、
今回はこれからWILDを見る予定の方に向けて、
舞台がよりわかりやすく楽しめるよう、予備知識をさくっとまとめました。
どう考えても作るのが遅い。
【舞台WILDあらすじ】
ニュースより抜粋
物語は、2013年にアメリカ合衆国政府の個人情報収集の手口を内部告発しロシアに亡命した、アメリカ国家安全保障局(NSA)の元局員エドワード・スノーデンの事件に着想を得て書かれた。エドワード・スノーデンの事件が象徴する現代世界がさらされている倫理的・社会的脅威、テクノロジーがプライバシーの概念を侵食する社会に対して、バートレットは軽妙さの中で鋭い警鐘を鳴らしている。
う~ん、漢字と横文字が多い。というわけでかみ砕いていきましょう。
【エドワード・スノーデンって誰だ?】
まずこの舞台を見るうえで必ずしっておいてほしいのがエドワード・スノーデンという男性の存在。
あらすじにもあった通り、この舞台はスノーデン事件をベースに進んでいきます。
※ちなみにこの事件については「あのデータ」「あれ」というようにふわっとしか語られません。なので、何があったか知っておくことが早く理解するポイントになるかな、と思います。
なのでスノーデン事件についてこれだけは知っていて!というポイントをまとめてみました。
<スノーデン事件って?>
- エドワード・スノーデンはもともとアメリカの安全保障局(NSA)で働いていた。
⇒NSAはざっくりというと、アメリカの安全を守るための情報を集めて政府に報告する所。
- そこで、アメリカ政府が世界中の人々に対して通信を監視するプログラム「PRISM」を用いて「やりすぎ」なくらい個人情報を集めていたことを知る。
⇒例えば通話・ネットの記録を勝手に閲覧・盗聴。
⇒AppleやMicrosoftなどのIT企業も情報が取り出しやすくするよう協力させられてたらしい。
⇒対象になるのはアメリカ(自分の国)だけじゃなくて、日本などの同盟国まで。
しまいにはドイツの首相の通話の盗聴までしてたとか。怖い。
⇒必要なときに頑張って調べる、とかじゃなくて、
いつでもパチパチっと検索したら私たちの欲しい情報が出てくるのが特にビッグニュースだった。
- スノーデンはそれが許せなくなって、匿名でジャーナリストにメッセージを送って接触。
⇒アメリカの「やりすぎ」な活動を全世界に知ってもらおうとしたわけです。
- そのあと香港で彼らと合流して告発動画をアップ!アメリカ政府のやりすぎ監視を暴露!
⇒もちろんアメリカは激おこ。スノーデンを即指名手配しました。
- その後モスクワに亡命し、現在もモスクワにてご存命です。
ざっくりこんな感じです!
これがわかっていると、主人公がなぜこんな状態なのか?というのがさくっと頭にはいってきます。
【舞台「WILD」とスノーデン事件】
では、この舞台とスノーデン事件がどれくらいリンクしているかを、
物語の本筋に触れないようにネタバレを極限に抑えて説明します。
今回裕翔くんが演じるのは「アンドリュー」という青年。
このアンドリューが、スノーデンがモデルになっているわけです。
アンドリューは「あること」をやってアメリカ政府を敵に回してしまう。
それから逃げるために「香港」を経由して「モスクワ(ロシア)」にやってきた。
ここでいう「あること」がスノーデン事件と全く同じだと考えていいかと!
名前が違うだけで、やったことはスノーデンと同じ、と思ってみると、サクッと話が分かります。
【さらに考えられる!WILDを観る前に考えておきたいこと】
公式サイトのあらすじの一番上に記載されているのが
何 が 真 実 な の か、何 を 信 じ る 事 が 出 来 る の か ───
という文言。
様々なセリフの中に「信じる」「信頼」「真実」というワードがでてきます。
私自身まだまだ咀嚼しきれているとは思えないけど、
こんなワードに注目して舞台を見ると、より考えが深まるかなと思います。
こんな感じで以上です。
私なんの立場やねん、っていうね。でも多分裕翔君もこの舞台をみていろんな人がいろいろと考えを巡らせてくれるのが何よりもうれしいのではないかと勝手に思っている次第です。
いわずもがな裕翔君はかっこいいんですが、そのかっこよさだけじゃなくてストーリーも楽しんだらもっと楽しいと思います。